会計の発展プロセス:イタリアからネーデルランドへの移転
- 14~15世紀 中世イタリア
- 商業、芸術の黄金期 = イタリアン・ルネッサンス、商業革命
- 複式簿記
- 16~17世紀 ネーデルランド(アントウェルペン、アムステルダム)
- 16世紀のアントウェルペン
- ルネッサンス芸術の都、出版文化の繁栄
- 世界最大の金融市場
- イギリス商人の離反とスペイン軍の占領で衰退
- 17世紀のアムステルダム
- アントウェルペンの住人が亡命して移住
- 18世紀のロンドンに取って代われるまで繁栄は続く。
- 1543年 ジャン・イムピン著 「新しい手引き」
- オランダ語の簿記書 → 多言語で翻訳 → ヨーロッパ全土へ普及
継続化と大規模化
- 企業の継続化 → 遍歴的な商業から定着的な商業への移行
- 遍歴的な商業 = 或る地域の産物を他の地域に運んで販売し、その代金で新しい商品を持ち帰って販売
- 16~17世紀、通信の発展により、代理店との商業通信によって取引を行う定着的な商業へと移行。
- 企業の大規模化 → 断続性(非継続性)はより一層の非効率性を生む
- 大規模化が進むと、継続性が必然となる。
- 継続化と大規模化は重なり合う。
期間計算の成立
- 期間計算の生成プロセスは、企業形態の近代化プロセスと重ね合わせて見なければならない。
- 企業の目的は「利益を得ること」とするならば、企業形態の近代化プロセスは、「より効率的に利益を得ることのできる企業形態へのプロセス」として見ることができる。
- 株式会社という企業形体の形成プロセスとしてみることができる。
- そうした企業形態の近代化の要となるのが、「当座企業から継続企業への移行」
ゴーイング・コンサーンの公準と会計期間
- 会計公準 = 会計という行為が行われる基本的な前提
- ゴーイング・コンサーン(継続企業)の公準
- 会計公準のひとつ(別名、会計期間の公準)
- 企業は継続的な存在である → 終わりというものが予定されていない企業
- 今日の会計は、企業の経営活動を一定期間ごとに区切って行われている。
- 会計期間 = 会計年度 = 事業年度
- 通常は1年間
税法会計の特色
- 税法会計
- 税法会計の目的は、会社法会計と金融商品収引法会計とは異なる。
- 会社法会計や金融商品取引法会計 → 利害関係者に対する企業内容の開示が前提の会計
- 税法会計 → 税額を計算するための会計
- 法人税
- 日本の税収のうち、個人所得税とともに大きな割合を占めるのは、法人企業から徴収されるものである。
- 法人企業に課される税は「国税」と「地方税」に大別される。
- 法人企業が営業活動において得た「利益」に直接関連づけられ、その額が計算されるのは国税たる「法人税」である。
- 法人税の額は法人税法をもとにして計算されている。
- 税法会計は「法人税法会計」と呼んでもよい。
税法会計と企業会計基準の関係、および逆基準性の問題
- 法人税法における課税所得の計算
- 益金・損金の額は、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算されるものとする。
- 課税所得 → 利益
- 益金 → 収益
- 損金 → 費用
- 一般に公正妥当と認められる会計処理の基準 = 企業会計基準
- 税法会計にとって、企業会計基準は「よりどころ」であるが、逆に、税法会計が企業会計の「よりどころ」であるような場合がある。
- 滅価償却費は、税法に従って算定された額によって損益計算書に計上されていなければ損金として認められないため、税法に従った処理が行われる。
- 企業会計上は必要な費用であっても、損金として認められないために計上しないといったことがある。
- 逆基準性の問題
- 税法会計のよりどころとなるべき(企業会計基準に従って行われるべき)企業会計が、逆に税法会計に制約されている。