大学レベルの会計

31. 認識:実現主義

実現主義とは

  • 経済価値の増加が確実になった時点で、収益を認識すること
  • 発⽣主義会計では、収益の認識に「実現主義」が適⽤されている

実現主義の成⽴条件

  • 販売⾏為の完了
      ↓
  • 企業の産出した経済価値が現実の経済社会で受け⼊れられる
      ↓
  • 収益(経済価値の増加)の実現とみなされる(実現主義の成⽴)
      ↓
  • 経済価値の増加は、その後取り消されることのない確定性と客観性を備える

販売⾏為完了の成⽴条件

  • ① 財貨の引き渡し(所有権の移転)、サービスの提供
    • 法律上の所有権移転とは必ずしも⼀致しない
    • 当事者間で取引が⾏われたという事実の存在が、会計の認識対象
  • ② ①の対価として貨幣性資産(貨幣の性質をもった資産)の受領、または債務の弁済
    • ⼀般的に「現⾦」「現⾦等価物」によって認識される

30. 収益の認識と実現主義

収益とは

  • 企業の経営活動の成果
  • 各企業が、具体的な⽣産活動や流通活動を通じて、新たな経済価値を形成する(経済価値を増加させる)ことによって⽣じる

営業プロセスにおける経済価値の増加

  • 製造業を営む企業の場合
    • 営業プロセス:原材料を購⼊し、それを製造⼯程に投⼊・加⼯することで製品を完成させ、完成した製品を販売して、最終的にその代⾦を回収する
    • 経済価値の増加:製造⼯程において、⽣産物に⼿が加えられることによって、徐々にその経済価値は増加している
  • ⼩売業や卸売業を営む企業の場合
    • 営業プロセス:他の企業から財貨(商品)を仕⼊れ、それをまた別の企業や消費者へ販売し、最終的にその代⾦を回収する
    • 経済価値の増加:財貨の物理的(場所的)な移転にともなって、経済価値の増加が⽣じている

発⽣主義で収益を認識したときの問題

  • 発⽣主義による収益の認識
      ↓
  • 製造業では、製造⼯程が進⾏する度に収益を認識するため、把握するのが不可能に近い
      ↓
  • 商業では、財貨の物理的な移転に基づいて収益を認識するが、常にあらかじめ定めた価格で販売できるとは限らない
      ↓
  • 収益の確定性や客観性が確保されるまで、その認識を延期すべき
      ↓
  • 実現主義の誕⽣

29. 現⾦主義会計から発⽣主義会計への移⾏

発⽣主義の成⽴をもたらした要因

  • ①「固定資産」という概念の出現
  • ②「在庫」という概念の出現
  • ③ 信⽤経済の発達

① 固定資産の出現

  • 当座企業から継続企業へと変化する
      ↓
  • 「期間」という慨念が出現する
      ↓
  • 事業拠点を持ち、建物や機械など、⻑期的に使⽤する資産を多く保有するようになる
      ↓
  • 複数の期間に渡って資産を保有・使⽤する
      ↓
  • 固定的なものとして資産を認識する(資本の固定化)
      ↓
  • 「固定資産」という概念が出現する
      ↓
  • 固定資産の多くは、使⽤することによって時間の経過とともに、その経済価値が減少する
      ↓
  • 資産を取得したときの「現⾦の⽀出」と、経年劣化による資産の「経済価値の減少」に、時間的なズレが⽣じる
      ↓
  • ズレを処理ための会計が求められる

② 在庫の出現

  • 当座企業は、残ったものもすべて処分して利益を計算していた
      ↓
  • 「売れ残り(在庫)」という概念が存在しなかった
      ↓
  • 当座企業から継続企業へと変化する
      ↓
  • 「期間」という慨念が出現する
      ↓
  • 事業の拠点を構え、⼯場や倉庫、機械などの固定資産を⽤いるようになる
      ↓
  • ⼤量の⽣産や仕⼊れが継続的に可能となる
      ↓
  • 期末に商品・製品の売れ残りが発⽣する
      ↓
  • 「売れ残り(在庫)」という概念が出現する
      ↓
  • 在庫を処理ための会計が求められる

③ 信⽤経済の発達

  • ⼤量の⽣産や仕⼊れが継続的に可能となる
      ↓
  • 掛け取引や⼿形取引(信⽤経済)が⾏われるようになる
      ↓
  • 信⽤経済が発達する
      ↓
  • 財貨やサービスの引き渡し・受け取りと、その対価である現⾦の受け取り・⽀払いとに時間的なズレが⽣ずる
      ↓
  • 時間的なズレは、同⼀の期間内において⽣じることもあれば、複数期間に渡ることもある
      ↓
  • 複数期間にまたがった取引を処理ための会計が求められる

発⽣主義会計の導⼊

  • 当座企業から継続企業へと企業形体が変化する
      ↓
  • 期間、固定資産、在庫、信⽤経済の出現によって経済社会が変化する
      ↓
  • 「現⾦の収⽀」と「経済価値の増減」とに時間的なズレが⽣ずるようになる
      ↓
  • 「個別計算(⾮期間計算)」から「期間計算」へという利益計算が変化する
      ↓
  • 「現⾦主義」から「発⽣主義」へと会計における認識が変化する
      ↓
  • 「発⽣主義会計」を導⼊する

現⾦主義会計から発⽣主義会計への移⾏

企業形体 利益計算 認識原則
過去

現在
当座企業

継続企業
 
――→
影響
⼝別計算

期間計算
 
――→
影響
現⾦主義

発⽣主義

28. 現⾦主義と発⽣主義

現⾦主義

  • 取引において、現⾦の受け取りと⽀払いに基づいて、収益と費⽤を認織する考え⽅
  • 「現⾦の収⼊」に基づいて「収益」を認識し、「現⾦の⽀出」に基づいて「費⽤」を認識し、これらの差し引きによって「利益」の計算を⾏う
  • 現⾦主義で処理する会計を「現⾦主義会計」という

発⽣主義

  • 経済価値の増減に基づいて収益と費⽤を認識する考え⽅
  • 現⾦主義で処理する会計を「発⽣主義会計」という

現⾦主義会計

  • 中世イタリア商⼈による地中海貿易にて⽤いられた
    • 当時の企業は、ひとつの航海ごとにその終了が予定されている「当座企業」であった
        ↓
    • 利益の計算は、航海の終了を待って、企業または事業全体を清算していた
        ↓
    • 当座企業では、収益と費⽤は企業の全活動期間における収⼊と⽀出として捉えていた
        ↓
    • 収⼊(収益)と⽀出(費⽤)との差額が利益として把握された
        ↓
    • 当座企業では現⾦主義会計が最も適した⽅法であった
  • 企業形態が「当座企業」から「継続企業」に移⾏するにつれて、現⾦主義会計は利益計算に適さなくなっていった
    • 継続企業は終了が予定されていないため、全活動期間の利益を把握することができない
        ↓
    • 企業の経営活動に期間を定めて、その期間について会計を⾏うようになる
        ↓
    • 「現⾦主義」から「発⽣主義」への移⾏

発⽣主義会計

  • 区切られた期間における収益と費⽤、その差額の利益を適切に把握する
  • 取引の対価である「現⾦の収⽀」ではなく、取引の対象である「経済価値そのものの増加や減少」に基づいて、収益と費⽤を認識する
  • 「実現主義」に基づいて収益を認識し、「発⽣主義」および「収益費⽤対応の原則」に基づいて費⽤を認識し、これらの差し引きによって利益を計算する

27. 認識段階における原則

会計における認識

  • 企業の経常活動の中で、会計上の取引に該当するものが、会計の中に取り込まれる
  • 認識 = 資産・負債・資本・収益、費⽤を把握すること
    • 貸借対照表:資産・負債・資本
      • どのような経済事実の存在をもって把握することができるかが問題となる
    • 損益計算書:収益・費⽤
      • いつ把握するかが重要となる
      • どの期間に帰属させるかによって、期間利益が⼤きく左右される
      • 近年の会計は、適正な期間利益計算を主な課題とするため、収益と費⽤の認識基準が重要となる
  • 会計において認識されたものは、貨幣数値によって測定される

資産・負債・資本の認識の問題

  • どのような条件を備えた経済事実が存在することによって、資産、負債、資本として会計上把握できるのか?
  • 資産 = 企業資本を「具体的な運⽤状況」から⾒た概念
    • どのような条件を備えた運⽤形体を「資産」として捉えるか?
  • 負債・資本 = 企業資本を「調達状況(または持ち分関係)」から⾒た概念
    • どのような条件を備えた調達先(または持ち分関係)を、負債や資本として捉えるか?

資産・負債・資本に求められる条件

  • 資産の条件
    • 将来における経済的資源の流⼊が発⽣する可能性が⾼いこと
  • 負債の条件
    • 将来における経済的資源の流出が発⽣する可能性が⾼い、あるいは確定していること
    • 債権者に帰属する持ち分であること
  • 資本の条件
    • 将来における弁済、または給付義務を負わない源泉であること
    • 株主に帰属する持ち分であること

26. 一般原則:重要性の原則

重要性の原則

  • 「企業会計は、定められた会計処理の⽅法に従って正確な計算を⾏うべきものであるが、企業会計が⽬的とするところは、企業の財務内容を明らかにし、企業の状況に関する利害関係者の判断を誤らせないようにすることにあるから、重要性の乏しいものについては、本来の厳密な会計処理によらないで、他の簡便な⽅法によることも正規の簿記の原則に従った処理として認められる」とする原則
  • 企業会計原則注解に⽰された原則
  • 会計処理の⽅法だけでなく、財務諸表の表⽰にも適⽤される

重要性の原則のルール

  • 重要性の乏しい項⽬の会計処理や表⽰において、簡便な⽅法をとることを許容している
    • 重要性の乏しい項⽬に厳密な⽅法を採⽤したとしても、労⼒ほどの効果を期待できず、厳密な⽅法をとることの意義が希薄となるため
    • 過度に詳細な表⽰となれば、かえって財務諸表の概観性や利便性を損なうことになるため
  • 重要性の原則は、会計処理の⾯では「正規の簿記の原則」、表⽰の⾯では「明瞭性の原則」と関連する
    • 正規の簿記の原則
      → 会計処理において重要性の原則が適⽤された場合、簿外資産や簿外負債が⽣ずる
    • 明瞭性の原則
      → 表⽰に関して重要性の乏しい項⽬は、独⽴の表⽰はせず、他の項⽬に含めて表⽰することが認められる
  • 「企業会計原則注解」にまとめられた重要性の原則
    • 重要性の乏しいものについては、簡便な⽅法を認める
    • 重要性の⾼いものについては、真実な報告を⾏うためにも、より詳細に記録・表⽰しなければならない
      • 真実な報告をささえるもの
      • 明瞭性の原則に包摂される

重要性の原則と明瞭性の原則との関係

  • 明瞭性の原則
    過度に詳細な表⽰をすれば、かえって財務諸表の概観性や利便性を損なってしまう
      ↓
  • 情報過多は概観性を低下させ、明瞭性を低下させてしまう
      ↓
  • 重要性の原則
    ⼀般的に重要性の乏しいものには簡便な⽅法を⽤いなければならない
      ↓
  • 重要性の原則は、明瞭性の原則を⽀えるものとなる

重要性の原則の適⽤が認められる例

  • 消耗品や貯蔵品などを、買い⼊れ時に資産として計上することなく、即時に費⽤化する
  • 経過勘定のうち、重要性の乏しいものは計上しない
  • 引当⾦のうち、重要性の乏しいものは計上しない
  • 棚卸資産の附随費⽤のうち、重要性の乏しいものは取得原価に算⼊しない
  • 1年以内に期限の到来する分割返済の定めのある⻑期の債権、債務のうち、重要性の乏しいものは流動資産、流動負債として表⽰しない
  • 特別損益項⽬であっても重要性の乏しいもの、または経常的に発⽣するものは、経常損益計算に含める

25. 一般原則:単⼀性の原則

単⼀性の原則

  • 「株主総会提出のため、信⽤⽬的のため、租税⽬的のため等、種々の⽬的のために異なる形式の財務諸表を作成する必要がある場合、それらの内容は、信頼しうる会計記録に基づいて作成されたものであって、政策の考慮のために事実の真実な表⽰をゆがめてはならない」とする原則
  • 財務諸表の形式⾯での多元性は認めるものの、実質⾯では、⼀元性を要求するもの

財務諸表の実情

  • 企業は多様な⽬的ごとに形式の異なる財務諸表を作成する
    • 租税⽬的の場合
      → 課税所得が明らかになる財務諸表
    • 信⽤⽬的の場合
      → 債務弁済能⼒が明らかになる財務諸表
    • 株主総会提出⽤の場合
      → 経営者の経営責任や経営能⼒が明らかになる財務諸表
  • 経営者は、それぞれの作成⽬的をより効果的に果たしうる財務諸表を作成する動機を持つ
    • 株主や債隆者向けの財務諸表
      → できるだけ多くの利益や純資産を計上することによって、信任の獲得や資⾦調違などを容易にする
    • 租税⽬的の財務諸表
      → 利益を少なく計上することによって、課税所得を減らす
    • ⼆重帳簿など、事実を歪めた記録から作成されることは認められない
      財務諸表は、正規の簿記の原則に準拠して、経済的事実に基づく同⼀の会計記録から作成されなければならない

単⼀性の原則における財務諸表のルール

  • 様式、科⽬の配列、科⽬分類の精粗などの形式が、作成⽬的ごとに異なることは認める
  • 作成⽬的に応じて、異なる利益や純資産を計上することは許されない
  • 財務諸表の実質的内容には、⽬的の如何にかかわらず、単⼀であることが要求される

24. 一般原則:保守主義の原則

保守主義の原則

  • 「企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性がある場合には、これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならない」とする原則
    • 健全性の原則
    • 慎重性の原則
    • 安全性の原則

保守主義の原則で要求される健全な会計処理

  • 企業会計においては、収益や費⽤などの計上や、資産や負債の評価にあたって、不可避的に判断や⾒積りが介⼊する
  • 判断や⾒積もりが必要な場合には、利益がより少なく算定される会計処理⽅法を選択することを要求する
    • 収益や利益について確実になった時点で計上し、費⽤や損失については予測をもって早期に計上する
    • 耐⽤年数や貸し倒れの発⽣率などのような不確定な将来事象が関わる場合は、判断や⾒積もりを可能な限り慎重に⾏う
  • 保守的な会計処理⽅法が選択されることによって、純資産の充実が果たされ、財務的に健全な財務諸表が作成される
    • 予想の利益は計上してはならないが、予想の損失は早期に計上する
    • ⼀般に公平妥当と認められた会計原則の枠内においてのみ認められる

保守主義の原則の適⽤例

  • 割賦販売において回収基準を⽤いること
  • 減価償却の⼿続きにおいて償却期間をより短期に設定すること
  • 貸し倒れの発⽣率をより⾼く⾒積ること減価償却を定率法によって⾏うこと
  • 棚卸資産の期末評価に低価基準を⽤いること

23. ⼀般原則:継続性の原則

継続性の原則

  • 「企業会計は、その処理の原則及び⼿続を毎期継続して適⽤し、みだりにこれを変更してはならない」とする原則
  • 複数の会計処理⽅法が認められている場合において、⼀度採⽤した会計処理⽅法を、他の⽅法へ変更することを規制するもの

会計処理の選択

  • 財務諸表の作成では、1つの取引や経済的事実に対して、複数の会計処理⽅法が⽤意され、財務諸表作成者がその中から適当なものを選択することができる場合がある
    • 棚卸資産の払い出し単価の決定⽅法
      • 先⼊先出法
      • 後⼊先出法
      • 移助平均法
    • 固定資産の減価償却⽅法
      • 定額法
      • 定率法
  • 複数の会計処理⽅法からの選択が認められている理由
    • 規模、業種、営業形体などにおいて、多種多様な企業に特定の会計処理⽅法のみを画⼀的に強制すると、かえって実態とは異なる財務諸表が作成されてしまう
    • 企業の現実に照らし合わせて考案され、会計実務を通して慣習化し、⼀般に公正妥当と認められるようになった、複数の会計処理⽅法を⼀元化することは困難である
  • 採⽤した会計処理⽅法に継続性が求められる理由
    • 財務諸表作成者が恣意的に会計処理⽅法を変更すると、利益操作が可能となる
    • ⼀度採⽤した⽅法が変更されると、同⼀企業の財務諸表の期間⽐較ができなくなる

継続性の原則のルール

  • ⼀度採⽤した会計処理⽅法は、正当な理由によって変更される場合を除き、継続的に適⽤されなければならない
    • 例)× 定額法から定率法への変更
  • 会計処理⽅法の変更が、同⼀⽅法の継続的な適⽤よりも有益な情報を提供する場合は、変更が認められる
    • 会計処理⽅法の変更が認められる理由
      • 企業の⼤規模な経営⽅針の変更(取り扱い品⽬の変更、製造⽅法の変更、経営組織の変更など)
      • 経済環境の急激な変化(国際経済環境の急変、急激な貨幣価値の変動、関連法令の改廃など)
    • 正当な理由によって変更を⾏った場合には、変更内容、変更理由、変更による財務諸表への影響を注記しなければならない

22. ⼀般原則:明瞭性の原則

明瞭性の原則

  • 「企業会計は、財務諸表によって、利害関係者に対し必要な会計事実を明確に表⽰し、企業の状況に関する判断を誤らせないようにしなければならない」とする原則
  • 財務諸表は、利害関係者に対する会計情報の提供を⽬的としているため、必要とされる会計情報を充分かつ円滑に提供することができるように、明瞭に表⽰されなくてはならない

会計処理の結果としての「会計数値の明瞭な表⽰」

  1. 総額主義の原則
    • 費⽤及び収益は、総額によって記載する
    • 費⽤の項⽬と収益の項⽬とを直接に相殺することによって、その全部または⼀部を損益計算書から除去してはならない
  2. 区分表⽰の原則
    • 貸借対照表を「資産の部」「負債の部」「資本の部」の3区分に分ける
    • 資産の部を「流動資産」「固定資産」「繰延資産」に区分する
    • 負債の部を「流動負債」「固定負債」に区分する
  3. 収益費⽤対応表⽰の原則
    • 費⽤と収益は、その発⽣源泉に従って明瞭に分類する
    • 各収益項⽬とそれに関連する費⽤項⽬を、損益計算書に対応表⽰させる

会計数値を計算するために適⽤された「会計⽅針」の開⽰

  • 選択可能な複数の会計⽅針が存在する場合、どの会計⽅針を採⽤しているのかを開⽰していなければ、会計事実を明瞭に表⽰しているとはいえない
    • 会計⽅針 = 財務諸表の作成にあたって採⽤した会計処⾥および表⽰の⽅法
  • 企業会計原則が挙げる開⽰すべき項⽬
    • 有価証券の評価基準および評価⽅法
    • 棚卸資産の評価基準および評価⽅法
    • 固定資産の減価償却⽅法
    • 費⽤および収益の計上基準などの会計⽅針
  • 特定の会計⽅針のみしか採⽤しない(代替的な⽅法が認められていない)場合は、会計⽅針の開⽰を省略することができる
  • 会計⽅針の開⽰⽅法
    • 財務諸表の末尾に注記事項として記載するか、または個別注記表を作成する
    • ⾦融商品取引法が適⽤される場合は、附属明細表を作成する

後発事象、偶発債務のような「企業経営に影響を及ぼす可能性」の開⽰

  • 重要な後発事象の開⽰は、将来の財政状態および経営成績を理解するために、補⾜情報として必要とされる
    • 後発事象 = 決算⽇(期末)後に発⽣した事象であり、次期以降の財政状態、および経営成績に影響を及ぼすもの
  • 企業会計原則が挙げる注記すべき後発事象
    • ⽕災や出⽔等による重⼤な損害の発⽣
    • 多額の増資、減資
    • 多額の社債の発⾏、繰り上げ償還
    • 会社の合併
    • 重要な営業の譲渡、譲り受け
    • 重要な係争事件の発⽣、解決

附属明細表

  • 貸借対照表や損益計算書では利便性を考慮して、適度に勘定科⽬を合算する(概括的表⽰)売掛⾦、買掛⾦、売買⽬的有価証券といった勘定科⽬からは、債権や債務の貸付先・借り⼊れ先、保有有価証券の銘柄などは分からないため「附属明細表」によって詳細を報告する
    • 附属明細表 = 利害関係者が関⼼をもつ特定項⽬の詳細をまとめた明細表
    • 有価証券明細表、有形固定資産明細表など