• 正しい戦略が成功の鍵だとは言うが、具体的にはどういうことか。
  • 有効な戦略はどのようにして見出すのか。
  • どのような戦略策定プロセスを用いれば、必勝戦略を生み出せる可能性が高いか。
  • 新興市場の先駆者となるべきなのか、それとも市場の構造的特徴が明らかになるのを待って追随者になるべきなのか。
  • イノベーションをボトムアップで推進すべきなのは、どのような状況か。
  • いつ、なぜ、トップダウンのリーダーシップが必要になるのか。
  • 戦略策定のさまざまな側面のうち、役員が最も綿密にマネジメントすべきものは、どれなのか。

多くの新事業が、欠陥のある戦略に沿って進められる。それは新事業の経営チームが必勝計画を策定・実行するために用いる、戦略策定のプロセスに原因がある。

アイデアは、形成プロセスを経て「細部まで詰められた事業計画」と「その計画を実行する戦略」という形に姿を変える。これらが揃うことが、その計画に資金を獲得するための必要条件となる。このとき、正しい戦略を見出すことに力を入れるよりも、戦略策定に用いられるプロセスを上手にマネジメントした方が成果が出やすい。
 

<参考文献>
クレイトン・クリステンセン (著) (2001)『イノベーションのジレンマ 増補改訂版:技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』翔泳社