[ 第4章のテーマ ]
- 我が社はどのような顧客を標的にするべきか。
- どのような顧客基盤を持てば、大きな発展を遂げられるか。
- 規模が最大の市場を追求すれば、成長性も最大に高められるのか。
- 競合企業が狙う顧客群を予測する方法はあるか。
- 我々の製品を喜んで受け入れ、市場をできるだけ速く成長させる上で必要な資源を注ぎ込んでくれるのは、どのような流通販売チャネルか。
これまでの章では次の点を言及した。
- 第2章:既存事業を成長させるためには持続的イノベーションが重要だが、新成長事業として成功する確率が高いのは破壊的戦略である。
- 第3章:企業は、顧客が片づけようとしている用事を反映する区分ではなく、データが入手可能な区分に沿って市場を細分化することが多い。
企業は誤った細分化の枠組を用いて、顧客が欲しがらない製品を市場に出すことが多い。それは、顧客が片づけようとしている用事とは無関係な標的に狙いを定めるからである。
どのような初期顧客が、利益ある成長事業を築く確かな基盤となる可能性が高いだろうか。そして、どうすればそのような人々に到達できるだろうか。これら2つの問題を本章では取り上げる。
<参考文献>
クレイトン・クリステンセン (著), マイケル・ライナー (著) (2003)『イノベーションへの解:利益ある成長に向けて』翔泳社