イノベーションのジレンマ:第8章 組織にできること、できないことを評価する方法 (1)

プロジェクトに取り組む一個人に能力があるからといって、その組識にも能力があるとは限らない。組織で働く人材やその他の資源に関係なく、組織自体の能力というものがある。確実に事業を成功させるためには、目的に合った人材の選定、訓練、動機づけだけでなく、目的に合った組織の選択、構築、準備も行わなければならない。

第8章は、破壊的技術への対応に成功した企業が、ビジネスの大きさに見合った規模の独立組織を新設していたことについて解説する。またコア・コンピタンスの概念を用いて、自社の組織に目前の変化に取り組む能力があるかどうかを測る枠組みを紹介する。

組織にできることとできないことは、次の3つの要因によって決まる。

  • ① 資源
  • ② プロセス
  • ③ 価値基準

自分の組織がどのようなイノベーションを実現できて、どのようなイノベーションを実現できないのかを検討するときは、上記の3つの要因に分けて考えるとよい。
 

<参考文献>
クレイトン・クリステンセン (著) (2001)『イノベーションのジレンマ 増補改訂版:技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』翔泳社