イノベーションのジレンマ:第8章 組織にできること、できないことを評価する方法 (2)

① 資源

資源とは次のようなものである。

  • 資源の多くは「物」つまり「資産」である。
  • 具体的には、人材、設備、技術、商品デザイン、ブランド力、情報、資金、供給業者、流通業者、顧客との関係など。
  • 組織間で容易に譲渡できるものが多い。
  • 質の高い資源が豊富に手に入れば、組織が変化に対応できる可能性が高くなる。
  • 組織が直面している変化にうまく対応できるかどうかを評価する際に、経営者が最も直観的に見極められるものである。

資源を分析するだけでは、組織の能力について十分な理解はできない。あるインプットをもとに価値の高い製品やサービスを作り出す能力は「資源」ではなく「プロセス」や「価値基準」の中にある。
 

<参考文献>
クレイトン・クリステンセン (著) (2001)『イノベーションのジレンマ 増補改訂版:技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』翔泳社