測定における会計の枠組み
- (現⾦を除く)すべての資産について、取得原価によって測定する会計の枠組み
- 取得原価(主義)会計 ／ 歴史的原価会計(HCA)
- すべての資産について、(割引現在価値を含む)何らかの時価によって測定する枠組み
- 時価(主義)会計 ／ 物価変動会計
- ⼀般物価変動会計 ／ ⼀般物価⽔準会計(GPLA) ／ 貨幣価値変動会計
- 個別価格変動会計
- 現在原価会計(CCA)
- 取替原価会計(RCA) ／ 実際取替原価会計
- 取替価値会計
- 売却時価会計
- 結合改計
- 現在価値改計 ／ 割引現在価値会計
- 時価(主義)会計 ／ 物価変動会計
測定のルール
- 企業資本の循環「⾦→もの・サービス→⾦」に基づいて、資産を2つに分類し、それぞれの性質に合わせて測定基準を決定
- 貨幣性資産 ＝ 資本の回収、または投下待機過程にあるもの
- 費⽤性資産(⾮貨幣性資産) ＝ 資本の投下過程にあるもの
現⾏会計における資産の測定
- 貨幣性資産の測定
- 現⾦は「表⽰額」で測定
- 回収過程にある資産(売掛⾦や受取⼿形など)は「割引現在価値」や「割引しな い将来の収⼊額」として測定
- 売上債権は、過去に収益を獲得し、将来に現⾦収⼊をもたらすもの
- 将来において⽣ずる利息相当分を、控除した割引現在価値で測定するのが妥当
- 利息相当分かどうか客観的に区別できない場合は、将来の収⼊額を測定
- 費⽤性資産の測定
- 「取得原価(過去の⽀出額)」で測定
- 貨幣性資産は、将来の収益獲得のために、過去に現⾦を⽀出したもの
- 販売または使⽤されると「費⽤」となる
- 将来において費⽤化する性質を持つ資産であるため、資産と費⽤の両⾯を踏まえて測定する
- 「取得原価(過去の⽀出額)」で測定
- 売上債権以外の⾦融資産の測定
- 有価証券(他社の株式や社債など)の測定
- 貨幣性資産とみなす場合 → 券⾯額、または将来収⼊額による測定
- 費⽤性資産とみなす場合 → 取得原価によって測定
- ⽇本では1999年に「⾦融商品に係る会計基準」が公表される
- 有価証券の⼀部(売買⽬的有価証券、及びその他有価証券)の測定が「取得原価」から「各期末における時価」へと改定
- ⼀般的には「売却時価」で測定するが、「取替原価」や「割引現在価値」の場合もある
- 有価証券(他社の株式や社債など)の測定
近年の会計理論における論点
- ⾦融資産の⼀部に関する時価測定の制度化
- 近年における⾦融、証券経済の発達を背景とする⾦融資産の測定
- 「貨幣性資産と費⽤性資産(⾮貨幣性資産)」という資産の分類・測定
- 「デリバティブ」「仮想通貨」などの新たな⾦融取引を含めた⾦融資産の測定
- 資産の測定に関する理論的枠組みの捉え⽅