2024.01.17 17. 静態論と動態論 会計の捉え⽅ 会計の基本的な考えは「静態論」と「動態論」とに⼤別される 静態論:資産負債アプローチ、動態論:収益費⽤アプローチ 歴史的には「静態論 → 動態論」と移⾏してきた 現⾏の会計は「動態論」に基づいている 静態論と貸借対照表 静態論 債権者保護を重視する 債務の弁済に⽤いることのできうるものがどれだけあるかを重視し、換⾦価値のあるもののみを「資産」と考える いくらで換⾦しうるか(売却価値)によって「資産」が測定される 貸借対照表 換⾦価値のあるものがどれだけあるか(債務弁済能⼒)を⽰す 期間利益計算を適正に⾏うために、換⾦価値のないものも「資産」として貸借対照表に記載される 動態論と損益計算書 動態論 企業の経営活動における収益と費⽤の把握を重視する 適正な期間損益計算を⾏うことを⽬的とする 損益計算書 収益と費⽤の項⽬を掲載する 損益計算書に計上されなかった残りの項⽬(未解消項⽬)は、貸借対照表に計上される 静態論 → 動態論 → 静態論 かつては債権者保護のため、貸借対照表をもって債務弁済能⼒を⽰すことが重視されていた ↓ その後、期間利益計算を⽰す損益計算書が重視さるようになった 貸借対照表にも繰延資産や引当⾦などが記載されるようなった ↓ 昨今ではまた債権者保護を重視するようになった(静態論への回帰) 現⾦主義 → 発⽣主義 → 現⾦主義 かつては現⾦ベースの会計を重視していた ↓ その後、現⾦ベースでない会計へ移⾏した ↓ 現⾦ベースの会計(キャッシュフロー計算書の重視)へと回帰してきた