資産の測定ポイント
- どの時点の⾦額に基づいているか?
- 過去か、現在か、未来か
- 「犠牲」と「成果」のどちらに属する⾦額か?
- 犠牲 = ⽀出額
- 成果 = 収⼊額
資産の測定区分
過去 | 現在 | 未来 | |
---|---|---|---|
犠牲(⽀出額) | 取得原価 | 現在原価 | |
成果(収⼊額) | 売却時価 | 割引現在価値 |
取得原価
- 資産を取得するために⽀出した額
- 資産を取得した時点の価格
- 決算時では、過去の価格となる = 歴史的原価
- 客観性のある数値
- 売り⼿と買い⼿の取引関係において、客観的に⾒極められた数値
- 過去の事実に基づく客観的な数値
現在原価
- 現在における原価
- 保有する資産を、現時点で改めて購⼊したときに要する⽀出額
- 現在の購⼊市場における価格
- 資産の再調達、または取り替えを仮定した価格 = 再調達原価、取替原価
売却時価
- 販売市場における現在の価格
- 現在の収⼊額
- 売却額それ⾃体ではなく、売却にかかる附随費⽤(⼿数料や処理費⽤など)を差し引いた正味の額 = 正味実現可能価額、正味売却価格
- 資産の測定額となる
割引現在価値(割引現価)
- 割引現在価値とは
「将来キャッシュフローの割引現在価値」の略称
保有する資産によって獲得が⾒込まれる「将来の現⾦収⼊額(キャッシュフロー)」を、⼀定の利⼦率(割引率)で割り引いて計算される額
将来の収⼊額を基礎にした測定額 - 割引現在価値の判断基準
- 主観価値による判断
- 将来のキャッシュフローと、これを割り引く利⼦率が、企業の主観的な判断に依存する
- 使⽤価値による判断
- 将来のキャッシュフローが、「⼀般的な資産の使⽤」によって判断される
- 主観価値による判断
- 割引現在価値の算定
- 「将来のキャッシュフローの⾒積もり」と「割引率の決定」が必要となり、企業の主観的判断に依存する
- 同⼀の資産であっても、割引現在価値を計算する過程や結果により、額が異なる場合がある