利益と収支
- 企業の目的は「儲けること」、すなわち「利益の獲得」である
- 「儲け・利益」は、収益から費用を差し引いた残りとして計算される
- 収益 = 企業が営業活動から得たもの(儲けのプラス要素)
- 収益が生ずると、現金や売掛金などの資産が増加
- 収益を得るためには、現金や商品などの資産が減少
- 費用 = 収益を得るために犠牲となったもの(儲けのマイナス要素)
- 利益 = 企業の資産の純増加として示されるもの
- 収益 = 企業が営業活動から得たもの(儲けのプラス要素)
- 利益が計上されると、利益の額に等しい額の純資産が増加するが、利益の額に等しい額の現金が増加するわけではない
- 現金の増加は「収入」、現金の減少は「支出」
- 収入と支出との差額は「収支」
利益と収支の例
- 商品を100円で購入し、代金を現金で支払う
↓ 100円の現金を支払う
その商品を120円で掛け売りする
↓ 売上120円 - 売上原価100円
利益は20円になる
↓ 掛け売りのため、現金の入りは0円
収支は△(マイナス)100円となる - 利益は「購入時点の価値」と「販売時点の価値」との差額として計算される
利益 収支 売上高 120 売上原価 100 収支(商品の販売) 0 支出(商品の購入) 100 20 △100
利益と収支の違い
- 利益は、営業活動の成果を示す
- 収支は、現金の「入り」と「出」との差額として計算され、現金の増加、減少の結果を示す
- 期間利益計算と発生主義によって規定される近代会計においては、利益と収支とが一致しないことがほとんどである