日本の会計がややこしくなった理由
- 会計が複数の法によって規制されていただけでなく、三法は起源や理念、目的が異なり、それぞれが会計に対して異なった要求を持っていた。
- 商法
- 理念・目的は「債権者保護」
- ドイツの商法に由来する。
- 更にさかのぼれば、フランスはルイ14世の時代、1673年の商事王令に行き着く。
- 資本と経営との分離が一般化をみない当時は、法が保護するのは「債権者」のみであった。
- 大陸法の系統に属する。
- 証券取引法
- 理念・目的は「投資者保護」
- アメリカよりもたらされた。
- 英米法の系統に属する。
- 商法
- 大陸法と英米法は、法のあり方が根本的に異なる。
- フランス、ドイツの法に代表される「大陸法」
- 詳細、厳密な規定によって、一定レベルの秩序は維持される。
- 画一的、硬直的であるため、多様性や変化に的確に対応しきれない点に問題がある。
- ローリスク・ローリターン型の法
- <商法の考え方>
債権者保護を旨とする。
↓
債務弁済のための資金が多い方がよい。
↓
資金の流出を意味する配当は少ない方がよい。
↓
配当の源泉となる利益は少ない方がよい。
↓
費用は多い方がよい。
↓
費用を減らす、担保価値を持たない繰延資産は少ない方がよい。
↓
費用を増やす引当金は多い方がよい。
- イギリスの法に代表される「英米法」
- 厳密な規定は持つことなく、個々の情況における判断に事を委ねる。
- 適切な判断が行われる場合は、弾力的で的確な対応がもたらされる。
- 適切な判断が行われない場合は、一定レベルの秩序すら維持されない。
- ハイリスク・ハイリターン型の法
- <証券取引法の考え方>
税収の確保を旨とする。
↓
税金を多く徴収したい。
↓
法人税法では、利益(課税所得)は多い方がよい。
↓
費用は少ない方がよい。
↓
費用を減らす繰延資産は多い方がよい。
↓
費用を増やす引当金は少ない方がよい。
- フランス、ドイツの法に代表される「大陸法」