優良企業は、破壊的なアイデアを主流市場に「押し込む」傾向にある。その結果、持続的技術の基盤で消費と対抗することを余儀なくされる。破壊的イノベーションを開発・商品化するための戦略が、主流組織という枠内で策定される以上、それ以外の帰結は期待できない。組織の「プロセス」と「価値基準」の目的が、持続的イノベーションのみを実行することにあるからだ。
現在の組織が新成長事業の構築に適しておらず、新しい能力を構築する必要があるとき、「資源 – プロセス – 価値基準」のモデルと「作るか/買うかの判断」が指針として役立つ。また作ったり買ったりできるのは「資源」だけでない。「プロセス」や「価値基準」も生み出し、購入することができる。
<参考文献>
クレイトン・クリステンセン (著), マイケル・ライナー (著) (2003)『イノベーションへの解:利益ある成長に向けて』翔泳社