41. 貨幣の働き

貨幣=経済活動の血液

  • 資本主義経済では、モノやサービスを買った人はその対価として代金を貨幣で支払わなければならない
  • 労働者は労働を提供した対価として、賃金を貨幣で受け取っている
  • 経済活動において貨幣が流動している

経済と貨幣の関係

  • 経済成長、景気変動、物価などの経済活動の大きさや動きは、世の中に出回っている貨幣の量(通貨供給量)の大きさとその回転の速さに大きな影響を受けている
  • 例)通貨供給量が多いとき
    • 消費者の手元に貨幣が回りやすくなる
    • 消費者の購買意欲が増す
    • 企業は資金を借りやすくなり、設備投資が増加する
    • 需要が増加して物価が上昇する

通貨供給量=マネーサプライ

  • 金融機関以外の個人や企業などが保有する現金や預金などの流動性が高い通貨量
    1. Ml:現金通貨と要求払い預金(当座預金や普通預金)
    2. M2:Mlに定期預金を加えたもの
    3. 通貨供給量:M2に譲渡性預金(CD)を加えたもの

貨幣の機能

  • 商品の価値をはかる価値尺度
  • 同じ価値を持つ商品との交換手段
  • 売買などで生じる債務の支払手段
  • 価値を保存しておく価値貯蔵手段

現金通貨と預金通貨

  • 現金通貨
    • 日本銀行が発行している紙幣(日本銀行券)
    • 独立行政法人造幣局が発行している硬貨(補助貨幣)
  • 預金通貨
    • 支払手段の機能を持つ普通預金や当座預金などの銀行預金
    • 預金通貨は現金通貨の3倍以上の大きさになっている
      • 例)銀行やゆうちょ銀行の普通預金を利用して振込で支払いをする
      • 例)当座預金を利用して小切手や手形を使用して決済する