49. 流動資産 (2)

未収金、前払費用、未収収益

  • 営業取引以外の取引によって生ずる債権
    • 未収金
      • 商品や製品以外の資産(土地や有価証券など)の売却によって生じた債権
      • 経過勘定
    • 前払費用
      • 企業の主目的たる営業取引以外の取引によって生ずる債権
      • 一定の契約に従って継続的に役務の提供を受ける場合において、いまだ提供されていない役務の対価を支払ったもの
    • 1年基準を適用
  • 未収収益
    • 一定の契約に従って継続的に役務を提供する場合において、すでに提供した役務について、いまだ対価を受領していないもの
    • すべて流動資産
  • 前払費用と未収収益
    • 発生主義にもとづく当期の収益・費用の認識によって計上される調整項目

経過勘定

  • 前受収益、未払費用、前払費用、未収収益

貸付金

  • 営業取引ではなく、金銭貸借取引によって生ずる債権
  • 1年基準を適用
    • 決算日の翌日から起算して、1年以内の回収が見込める「短期貸付金」は「流動資産」、1年以内には回収されない「長期貸付金」は「固定資産」とみなす

貸倒引当金

  • 受取手形、売掛金、貸付金などの債権は相手先の倒産などによって回収不能(貸し倒れ)になる危険性をともなう
  • 貸倒引当金 = 回収不能額をあらかじめ見債って、債権額から控除する項目
    • 債権額 - 貸倒引当金(回収不能額の搾除)= 債権の回収見込み額
  • 減価償却累計額と同様、資産の評価勘定としての性質を持つことから「評価性引当金」とも呼ばれる
  • 貸し倒れによる損失は、債権取引に内在する費用であり、当期の収益と対応すべき費用である
      ↓
    貸倒引当金を設定する際には、貸倒引当金繰入(費用勘定)が同時に計上される

    借方 貸方
    貸倒引当金繰入 10,000 貸倒引当金 10,000

経過勘定

  • 前受収益、未払費用、前払費用、未収収益