キャッシュフロー計算書の作成
- 間接法と直接法の違いは、「営業活動によるキャッシュフロー」の部分のみで、「投資活動によるキャッシュフロー」と「財務活動によるキャッシュフロー」は同じである
間接法
- 営業活動によるキャッシュフロー
- 一般的に、「税引前利益」に対して調整を行っていく
- 一般的に、税金と利息の支払いは、「営業活動によるキャッシュフローの小計」の後に「支出」として記載される
税引前利益 (経常利益) | 55 |
売掛金の増加 | △50 |
商品の減少 | 100 |
買掛金の減少 | △50 |
減価償却費 | 80 |
支払利息 | 15 |
小計 | 150 |
利息の支払い | △15 |
税金の支払い | △22 |
営業活動によるキャッシュフロー | 113 |
有価証券の増加 | △20 |
建物の増加 | △500 |
投資活動によるキャッシュフロー | △520 |
借入金の返済 | △100 |
増資 | 500 |
財務活動によるキャッシュフロー | 400 |
現金の増減 | △7 |
期首現金 | 100 |
期末現金 | 93 |
直接法
- 営業活動によるキャッシュフロー
- 営業収入は、通常の営業活動による収入である
- 営業収入の「300」は、売上「350」から売掛金の増加分「50」を差し引いて計算されている
- 営業活動において現金支出をともなった費用が、営業収入から差し引かれる形で表示されるため、減価償却費は表示されない
- 営業収入
-
前期末の売掛金がすべて当期に回収されていれば、「200」の売上収入が当期に計上される
↓
当期の売上「350」がすべて現金によるものであれば、売上収入は「550」となる一方、売掛金は「0」となる
↓
「250」の売掛金がある =「550」から売掛金「250」を差し引いた「300」が当期の売上収入になる
↓
売上収入 = 当期の売上「350」から売掛金の増加分「50」を差し引いた額
-
前期末の売掛金がすべて当期に回収されていれば、「200」の売上収入が当期に計上される
- 仕入支出
-
前期末の買掛金をすべて当期に支払っていれば、「150」の仕入支出が当期に計上される
↓
当期の仕入 = 売上原価「200」+ 期末商品在り高「200」- 期末商品在り高「300」= 100
↓
当期の仕入「100」がすべて現金によるものであれば、仕入支出は「250」となる一方、買掛金は「0」となる
↓
「100」の売掛金がある =「250」のうちの「100」は支払っていない
↓
当期の仕入支出「250 - 100 = 150」
-
前期末の買掛金をすべて当期に支払っていれば、「150」の仕入支出が当期に計上される
営業収入 | 300 |
商品の仕入支出 | △150 |
小計 | 150 |
利益の支払い | △15 |
税金の支払い | △22 |
営業活動によるキャッシュフロー | 113 |
有価証券の増加 | △20 |
建物の増加 | △500 |
投資活動によるキャッシュフロー | △520 |
借入金の返済 | △100 |
増資 | 500 |
財務活動によるキャッシュフロー | 400 |
現金の増減 | △7 |
期首現金 | 100 |
期末現金 | 93 |