動機づけ/能力マトリクスから次のことが言える。
- 温床:イノベーションの創出と活用が盛んに行われる
- 足かせ:動機づけが能力を補えばイノベーションが起こる
- 燃料不足:イノベーションが起こる確率が低い
- ジレンマ:イノベーションが失敗に至る可能性がある
政府の施策が及ぼす影響として、米国の1996年電気通信法(通信改革法、TRA)のケースを分析すると、3つの教訓が得られた。
- 動機づけを生み出すことは困難であり、危険を伴う
- 能力を生み出すのは思った以上に難しい
- 一度に両方を生み出そうとすれば、壊滅的な結果を招きかねない
また、政府の影響を予想する上で理解しなければならない、3つの重要な原則が導出された。
- 原則1:適切な動機づけをもたせるのは難しい
- 原則2:能力を生み出すのは難しい
- 原則3:法的措置によって企業を「ジレンマ」の領域から救い出すのは非常に難しい
<参考文献>
クレイトン・M・クリステンセン (著), スコット・D・アンソニー (著), エリック・A・ロス (著) (2014)『イノベーションの最終解』翔泳社