91. 投資と資本の相殺消去 (2)

相殺消去の具体例

例題1

  • X1年3月31日に、A社はB社株式の80%を1,600で取得し、連結子会社とした
  • 同社の純資産の部には、資本金1,000、資本剰余金400、利益剰余金400が計上されていた
    • B社の資産・負債を時価評価したところ、取得原価100の土地の時価が200となっていた
  • X2年3月31日、連結決算にあたり、のれん80を償却期間を20年として償却する

部分時価評価法の場合

  1. 資産・負債の時価評価
    評価差額 = (時価 - 取得原価) × 親会社の持ち分比率 = 100 × 0.8

    借方 貸方
    土地 80 評価差額 80
  2. 投資と資本との相殺消去
    少数株主持分 = (資本金 + 資本剰余金 + 利益剰余金) × 少数株主の持ち分比率 = 1,800 × 0.2

    借方 貸方
    資本金 1,000 S社株式 1,600
    資本剰余金 400 少数株主持分 360
    評価差額 80
    利益剰余金 400
    のれん 80

全面時価評価法の場合

  1. 資産・負債の時価評価
    評価差額 = 時価 - 取得原価

    借方 貸方
    土地 100 評価差額 100
  2. 投資と資本の相殺消去
    少数株主持分 = (資本金 + 資本剰余金 + 利益剰余金 + 評価差額) × 少数株主の持ち分比率 = 1,900 × 0.2

    借方 貸方
    資本金 1,000 S社株式 1,600
    資本剰余金 400 少数株上持分 380
    評価差額 100
    利益剰余金 400
    利益剰余金 80

のれん処理

  • のれん償却
    借方 貸方
    のれん償却額 4 のれん 4